シンガー・ソングライター小田和正(74)が、3年ぶりとなる全国アリーナツアー「こんど、君と」を開催することが24日、分かった。6月3日の福島・ビッグパレットふくしま公演を皮切りに、11月の横浜アリーナ公演まで15カ所32公演で30万人を動員予定。国内男性ソロアーティストとしては、史上最年長でのアリーナツアー開催となる。

    ◇    ◇    ◇

小田が、再び全国のファンの元に「会いに行く」ことが決まった。18年5月~19年7月まで約1年3カ月かけて行われた前回のアリーナツアー(24会場64公演)の千秋楽公演(愛媛県武道館)でも「また、会おうぜ!!」とファンに約束していた。コロナ禍もへて、「その日が来るまで」と待ちわびたファンに歌声を届ける。

初日を迎える時は、74歳8カ月。昨年10~12月に矢沢永吉が71歳1カ月で開催したアリーナツアー(ホールを含む31公演)を抜いて、国内男性ソロアーティストのアリーナツアー開催最年長記録になる。

古希を迎えてからは2度目のツアーとなる。今回も、週末を中心に中1週間のペースで各会場2公演ずつ開催。日頃のトレーニングなど体調管理をはじめ、美声をいまだにキープし続ける原動力は、ファンの存在だ。小田もいまなお第一線を走り続けられる要因として「やっぱりお客さんが支えてくれたことが一番。いろんなことがあった自分なりの数十年を生きてきて、それをずっと見続けてくれてた人がいたことが頑張ってきたことの証し」と常々話している。

昨年も、恒例のTBS系「クリスマスの約束」では、約50歳離れた緑黄色社会の長屋晴子(26)とセッションするなど、若いアーティストからも刺激を受けつつ、NHK Eテレ「みんなのうた」の放送開始60周年記念ソングとして、今回のツアータイトルにもなった「こんど、君と」を制作するなど、精力的に活動を続けてきた。

最近のモットーは「楽しく!」だという。約3年ぶりのツアーでは、どんな姿を見せてくれるのか。ステージ上で走る姿も恒例だが、「自己ベスト」を更新し続ける小田は、まだまだファンのために走り続ける。【大友陽平】

○…20年からのコロナ禍の影響で、エンターテインメント界も大きな打撃を受ける中、今回新たな全国ツアー開催が決まった小田や長渕のみならず、還暦、古希を超えたアーティストも、それぞれ精力的に活動している。

今年、キャロルとしてデビュー50周年を迎える矢沢永吉(72)は昨年10~12月に2年ぶりのツアーを開催。桑田佳祐(65)も昨年9~12月まで全国ツアーを開催。女性ソロアーティストも、7月に50周年を迎える松任谷由実(68)が恒例の苗場ライブの開催をはじめ、現在全国ツアーを開催中で、全国のファンに歌を届けている。