LiLiCo(51)が11日、都内で会見を開き、プロレス団体DDTが3月20日に開催する東京・両国国技館大会でプロレス引退試合を行い、夫の純烈・小田井涼平(50)がタッグパートナーとして参戦することを明らかにした。

小田井にとって、LiLiCoの引退試合がプロレスデビュー戦になる。188センチ、80キロと大柄で、2002年(平14)にはテレビ朝日系「仮面ライダー龍騎」の仮面ライダーゾルダこと北岡秀一役で俳優デビューと、アクションも多い特撮ものを経験している。ただ、会見ではプロレスデビューを前にしているとは思えないほどの、優しい…もっと言えば、自信なさげなコメント、姿勢に終始した。

20年8月に買い物の途中に道で転倒し、左膝蓋(しつがい)骨を骨折したLiLiCoがプロレス引退試合をやりたいと口にしたことについて、小田井は「やめて欲しいと思った。試合をするのがいいのかと夫として思った」と率直な思いを語った。ただ、LiLiCoが医師から「今後、やれるか分かりません」「必殺技は足技? 変えた方が良い」と伝えられても、プロレスをもう1度やりたいと直訴する姿を見て「横で見ながら、彼女の左膝の代わりになって戦いたい」と、LiLiCoを支える考えを示した。

プロレスデビュー戦に向けた練習については「(純烈の)ステージに穴を開けないようにと考えると、時間がない」とした。その上で「イメージトレーニングをして、攻撃をかわしながら戦いたい。(LiLiCoに)指南を受けて体力を付けたい」と語った。

LiLiCoの引退試合では、プロレスラーでDDT運営会社副社長の彰人(34)と組み、男色“ダンディ”ディーノ、飯野“セクシー”雄貴、今成“ファンタスティック”夢人が組む「フェロモンズ」と6人タッグマッチで対戦。セコンドには純烈メンバーの酒井一圭(46)白川裕二郎(45)後上翔太(35)がつく。

会見には、そのフェロモンズが乱入した。LiLiCoが「何しに来たんだよ!!」とヒートアップし、酒井も「ここは俺の顔に免じてさ、リングで勝負」と仲裁に入ったが、ディーノは「プロレスは会見から始まるんだよ」と攻撃を仕掛けた。LiLiCoとつかみ合いの乱闘の末、ディーノは酒井の顔面に股間をなすり付けたが、小田井は脇でオドオドするばかり。ようやく「俺が守る!」と前面に立っても、LiLiCoから「お前が、何でいるんだよ! 靴下だって、洗濯かご入れる時は真っすぐにしてよ! 丸まってるんだよ! マジでキレる」とブチ切れられる始末…。それでも小田井は「守ります」と、LiLiCoを守り抜く考えを示した。

映画担当の記者は、映画コメンテーターが本業のLiLiCoとの付き合いは長い。LiLiCoがタレントとして活動の幅を広げる昨今は、なかなか実現しないが、現場で会えばハグして映画談義をし、飲みに行ったこともある。会見後、LiLiCoは記者に視線を送った後、隣にいた小田井に「お世話になっているのよ」と一声、掛けた。すると、小田井は直立不動状態になって「お世話になっております!」とあいさつしてきた。LiLiCoも会見の中で「最後に戦うなら、ずっと守って、支えてくれている主人の小田井に一緒にいて欲しい。私も強いと言われるけれど、会ったその日から守られていると思う。自分の足の爪も、体が硬くて自分で切られない人ですけど、側にいてくれるのが大事」と語ったが、本当に優しい、いい人なんだと思った。

だからこそ、言いたい。

「小田井さん、3・22DDT両国国技館大会では、鬼になって、LiLiCoさんの膝を守ってください」

プロレスデビュー戦での、小田井の鬼気迫るファイトに期待したい。【村上幸将】