高知競輪のGⅢ「施設整備等協賛競輪 土佐水木賞」は最終日の1日、決勝戦を行う。阿部将大(25=大分)はGⅢ初出場での決勝進出に喜色満面だ。「S級の決勝すら初めて。まさかここで乗れたと驚いています。しかも(S級の)9車立ても初なのに」

 準決勝10Rは3車並走の苦しい外を強引にまくった。中西大(31=和歌山)に先着を許して2着だったが「500バンクの楕円形が合っているのかも。ダッシュ勝負にならないし、残り1周で回してバックからでも勝負になる」と長走路攻略に自信を深めた。

 もともとは学生時代からロードで活躍していた長距離選手だ。踏み出し勝負は苦手でも、延々と踏むような我慢比べとなればお手のもの。「息も上がらないし、駆けていて余裕がありましたね」

 最終日、決勝では熟考の末に九州同士の岩谷拓磨(24=福岡)に前を任せることに。「番手回りも勉強。岩谷君はダッシュ型で脚質が違うけど、もともと競技をしていたし、追走するのは苦にならない。狙えるものなら狙いたい」
 
 岩谷も連日の気配はいいだけに、GⅢ初制覇〝一発ツモ〟も十分に狙える位置にいる。