今年の台所事情も大変となるのか。西武は3日の巨人とのオープン戦(東京ドーム)に0―5で敗れ、連敗を喫した。

 2年連続開幕投手が決まっている先発・高橋光成(25)は4回2失点ながら初回に丸に先頭打者弾、岡本和に2号ソロを被弾する課題の残る立ち上がり。

 辻監督に「ウチが(1回表)無死満塁で点が取れない流れからいきなり(先頭打者)ホームラン。少なくとも岡本の本塁打はもっと慎重に、1点で終わっておかなければいけない場面だった」と注文をつける初回の入りだった。

 高橋光は「1本目はしょうがないとして2本目、4番打者に対してあの投球はありえない。あそこで冷静に向かって行けたらまた結果も違っていたと思う」と反省を口にしたが前日、3本柱のもう一角、今井の四球後の一発といい、西武はエース級投手たちの向き合っている課題がここ3年間、ほぼ変わっていない。

 とはいえ、そこに割って入る新戦力もいなかったのが昨季までだが、今年は〝本物〟がいる。ドラフトで4球団が競合した1位左腕・隅田知一郎(22=西日本工大)だ。

 最速150キロのストレートと宝刀チェンジアップなど6種類の変化球を操る奪三振マシンだが、一番のストロングポイントは、自信にあふれたマウンドさばき。先輩たちが課題としている〝自分自身〟との戦いは必要なく、常に相手打者との対戦に向かっていける、その闘争心だろう。

 西武3本柱へのカンフル剤は、優秀な後輩の〝突き上げ〟が握っていそうだ。