日本劇作家協会は、今月1日付で劇作家・演出家の瀬戸山美咲氏が会長に就任したことを4日、発表した。18年3月から、女優渡辺えりが会長を務めていた。

副会長には演出家・俳優の土田英生、劇作家・演出家の平田オリザ氏が就任した。あわせて、瀬戸山会長と同協会有志の名義で、「ロシアによるウクライナ侵攻に対する反対声明」を発表した。

▽以下「ロシアによるウクライナ侵攻に対する反対声明」全文

私たち日本劇作家協会有志は、ロシアに対するウクライナ侵攻を強く非難します。誰も殺されてはなりません。演劇は200年以上前から、人間の命をもっとも尊いものと考え、異なる思想を持った人間と人間がお互いの自由を守りながら共存していく知恵を追求してきました。ロシアはアントン・チェーホフという優れた劇作家を生み出した国です。その知恵は国境を超え、時を超え、現代に生きる私たちの未来をも照らしてくれています。その国で今、戦争反対の言葉が封じられ、望まない戦争に参加させられている人たちがいることも大変遺憾に思います。私たちはロシア政府に対し速やかな軍事行動の停止と対話による交渉を求めます。そして、この残酷な行為をやめさせるために、芸術を通してつながった仲間たちと、胸を痛めている世界中のすべての人々と連帯し、立ち上がることを望みます。