米俳優アシュトン・カッチャー(44)とウクライナ出身の妻で女優ミラ・クニス(38)が、ロシアによる侵攻を受けるウクライナの人々を支援するためクラウドファンディングサイト「GoFundMe」で募金集めを始めた。目標額は3000万ドルで、夫妻は寄せられた寄付金と同じ額を最大300万ドルまで寄付することを表明している。

6日時点で目標額の半分1500万ドルを超える寄付が集まっており、女優リース・ウィザースプーンらハリウッド俳優仲間も夫妻に賛同して寄付を行っている。

集まった寄付金は、隣国のポーランドやルーマニア、ハンガリー、スロバキア、モルドバに開設された難民施設に救援物資を届ける団体フレックスポートと、難民に無料で一時的な住居を提供することを表明している民泊仲介大手エアビーアンドビーに送られる。カッチャーはSNSのメッセージの中で、「私たちはウクライナ人の勇敢さを目の当たりにしている一方で、安全を選択した人々の想像を絶する重荷も目撃しています。ウクライナと共に立つことは、ウクライナの人々を支援することを意味する」とつづっている。

ソビエト連邦の一部だったウクライナのチェルノフツェで生まれ育ち、ソ連崩壊と同時に7歳だった1991年に家族と共に国を逃れて米国に移住したクニスは、「いつも自分をアメリカ人だと思ってきました。誇り高きアメリカ人です。私はこの国が私と家族のためにしたこと全てが大好きです。しかし、今日ほど自分がウクライナ人であることを誇りに思ったことはありません」とインスタグラムに投稿した動画で語っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)