大阪でも生まれ変わった姿を見せる。大相撲春場所(13日初日、大阪府立体育会館)を控えた7日、新関脇の阿炎(27=錣山)が東京・江東区の部屋で稽古を行い、幕下力士との三番稽古で汗を流した。

 昨年11月の九州場所で幕内復帰を果たすと、2場所連続12勝の好成績で自己最高位を更新。残り1週間を切った本番へ向けて「勝負は時の運だと思う。お互いに全力でやって結果が出るだけ。まだ自分の中では全然足りていない。勝負に対する熱量を場所に向けて高めていく」と気持ちを引き締めた。

 一昨年には新型コロナウイルス対策の規則違反(不要不急の外出禁止)で3場所出場停止の懲戒処分。6日放送の「ジャンクSPORTS」(フジテレビ系)に出演した際には、過去の不祥事に触れられる場面もあった。阿炎は「ああいうことは、これからずっとついてくるものだと思う。自分がしでかしたことなので。その質問をされたからと言って別に嫌になるとかはないですし、それも越えていかないといけない」ときっぱり。強い覚悟を口にした。

 大阪の春場所が有観客で開催されるのは3年ぶり。阿炎は「とにかく今は自分をいろんな人に見てもらって、変わっていく姿を見せたい。お客さんがいてくれた方が、自分はもっといい姿を見せられるんじゃないかと思う」と意気込んだ。