米女優ジェニファー・ビールスが7日(日本時間8日)にツイッターを更新し、6日の米「インディペンデント・スピリット賞」で最優秀国際映画賞に輝いた濱口竜介監督作品「ドライブ・マイ・カー」への祝辞を投稿した。

 27日(日本時間28日)に発表されるアカデミー賞で、日本初の作品賞ノミネートなど、計4部門でオスカー候補となっている「ドライブ・マイ・カー」。国内外で受賞ラッシュの同作品は今回、インディー系映画を対象にした権威ある賞の栄誉に浴した。

 カリフォルニア州で開かれた授賞式で、最優秀国際映画賞のアナウンスを行ったのが、「フラッシュダンス」(1983年)で一世を風靡したビールスだった。ツイッターで「アートがいつまでも私たちの魂の北極星であり続けることを願っています」という受賞者スピーチを引用し、「ドライブ・マイ・カーの最優秀国際映画賞受賞、おめでとうございます」と続けた。

 濱口監督は現場に不在で、関係者が日本語で受賞スピーチ。作品のテーマに触れて「パンデミック、環境問題、憎むべき戦争」が世界を揺るがす中、人々は主人公と同じように「長いトンネルの向こうに小さな光を見つけ、あまりにも長く続いた分断の傷をいやそうとしていると思います」と話し、大喝采を呼んだ。

 ビールスは、黄色い半袖シャツに鮮やかな青のスカートというウクライナ国旗カラーの衣装で臨んだ。折しもロシアのウクライナ侵攻が暗い影を落としている。「ドライブ・マイ・カー」関係者の受賞スピーチ中の「憎むべき戦争」はタイムリーで、「アートがいつまでも――」の言葉もビールスは共感をもって受け止めた。

 代名詞と言える「フラッシュダンス」から39年。58歳のビールスは年齢を感じさせない顔立ちだった。