イングランド・プレミアリーグのチェルシーの売却先として、サウジアラビアの投資グループと、米国のドナルド・トランプ前政権で英国大使を務めたウッディ・ジョンソン氏(74)が有力候補に急浮上してきた。

 ロシアメディア「FAPL」は「サウジアラビアの民間コンソーシアムが、アブラモビッチからチェルシーを買収することに関心を示している」と報道。この投資グループは「世界中のメディア、広告、さまざまなスポーツブランドへの資金提供を支援している」というが、トップにいる人物は現段階で不明だという。サウジアラビアの皇太子が率いる政府系投資グループはすでにニューカッスルを所有しているため、これとは別団体とみられる。

 同メディアは「現在10のグループがチェルシーの購入に関心を示しており、アブラモビッチは3月15日までに彼の選択を行おうとしている」と売却先決定のメドも指摘した。

 また、米国でも有力候補が浮上している。

 米スポーツ専門放送局「ESPN」によると、米プロアメリカンフットボールリーグ(NFL)のニューヨーク・ジェッツの共同オーナーを務めるウッディ・ジョンソン氏が正式にオファー。ジョンソン氏は、トランプ前政権で英国大使として赴任していた際にチェルシーのファンになり、クラブ事情にも精通しているという。

 チェルシー買収を巡っては、当初はスイスやトルコの実業家がリードしていたが、ここにきて〝争奪戦〟が激化。アブラモビッチ氏の決断に注目が集まる。