初代タイガーマスク率いるストロングスタイルプロレスの新間寿会長(86)が〝令和の名勝負〟誕生を熱望している。

 同団体は8日、昨年12月31日に81歳で死去したストロング小林さんの追悼興行(17日、東京・後楽園ホール)の開催を発表。メインにレジェンド王者スーパー・タイガー、船木誠勝組VS真霜拳號、関根〝シュレック〟秀樹組のタッグ戦が組まれ、セミでは女子版虎戦士「タイガー・クイーン」が高瀬みゆきと対戦する。

 都内で開かれた会見に出席した新間氏は小林さんの写真を手に「こうやって見ると、さかさまに見ても斜めに見てもアントニオ猪木に似ている」と切り出すと「ストロング小林こそ、昭和のファンやプロレスを知らない人に『プロレスとはこういうものだ』と見せてくれた」と懐かしむように振り返った。

 新日本プロレスの専務取締役営業本部長を務めた新間氏は、1974年3月19日の蔵前国技館大会で当時NWF世界ヘビー級王者だった猪木と小林さんの対戦を企画。この試合は「昭和の巌流島」と呼ばれる日本プロレス史に残る名勝負となった。

「ストロング小林さんとアントニオ猪木が戦ったこの試合こそ、リングの中に戦いがあるということを今でも目覚めさせてくれる。私にとってはベストバウト」と話す新間氏は、新たな名勝負誕生に期待を寄せた。

「小林さんの思いを込めて17日は後楽園ホールのリングで本当の戦いを見せてくれるものと思っています。多くの人が手に汗を握りながら、笑顔ではなく真剣にレスラーたちが力をぶつけ合って戦う姿を」

 また、旗揚げ50周年イヤーの古巣マットについては「新日本プロレスに言いたい。今こそ門戸を広げなさいと。IWGPの精神が全く違う。なぜ他の団体からIWGPに限って挑戦を受けますというような、そういうプランが出てこないのか。『戦い』があった昭和の新日本プロレスとは違う」と語った。