フジテレビの久代萌美元アナウンサー(32)の〝退社報道〟に局内がザワついた。報道があった7日、7年ぶりの大改革を打ち出したフジの改編会見とバッティングしてしまったのだ――。

 久代元アナは7日、今月いっぱいで退社すると一部で報じられた。今後は吉本興業に所属し、今月21日開局予定の「BSよしもと」の番組で進行などを担当するとも伝えられたが、フジは取材に「お答えすることはございません」と否定も肯定もしなかった。

「具体的な退社時期は分かりませんが、久代がフジを辞める話は局内を駆けめぐっている。ただ本人は、一部で報じられた〝タレント転身〟は否定している。アナウンサー時代はバラエティーで頑張ってきて、芸人をリスペクトしてきただけに、おこがましい気持ちがあるのかも。アナウンサーとして、進行などをこなしていくつもりではないか」(フジ関係者)

 2012年に入社した久代元アナは、アナウンサーとして「笑っていいとも!」「さんまのお笑い向上委員会」など人気バラエティーに出演してきた。出演者との飲み会などにも積極的に顔を出し、明るいキャラで多くの芸人にかわいがられていた。

 だが昨年4月、週刊文春の〝ステマ報道〟が不運の始まりだった。三田友梨佳アナ、井上清華アナ、久慈暁子アナら、フジを代表する人気女子アナら計8人が局から「社員就業規則に抵触する行為が認められた」と処分され、全員が謝罪。上層部も頭を抱える事態になった。

「本人は当事者ではなかったが、局内で〝リーク犯〟として疑われたのが、それまで何度も週刊誌などで私生活が報じられていた久代だった。週刊誌とのつながりを疑われ、『私じゃない!』と激怒。しかし疑惑は晴れず、アナウンス室内でも距離を置かれるようになった」(前同)

 昨年7月には、系列各局との調整を行う「ネットワーク局」へ異動。久代元アナは肩身の狭い思いをしてきた。

 別のフジ関係者によれば久代元アナは異動直後、アナウンサーはあきらめて、記者として表に出ることも模索したが、BSよしもとでアナウンサーを募集していることを知り、決断したという。

 ただ久代元アナの退社が7日に報じられたことで、上層部はザワついた。というのもその日は、フジの改編会見がオンラインで行われた日だったため。しかも4月期の改編は新番組13本という7年ぶりの大改編で、上層部は「フジの本気度が伝わるように」と大号令をかけていた。にもかかわらず、久代元アナの退社報道に話題を奪われてしまったのだ。

 局内では「久代アナが自分で漏らしたんじゃないか」と見る人も…。

 フジは黄金期を支えた人気アナやスタッフ約100人が早期退職で3月いっぱいで退社する。過渡期に来ていることは間違いない。