文句なしの快投だった。阪神・湯浅京己投手(22)が9日の広島とのオープン戦(甲子園)、2回をパーフェクトリリーフの好投で、4年目で初の開幕一軍入りを大きく引き寄せた。

 6回3番手で登板したこの日は「ストライク先行で投げることができていたので、自分的にも良い感覚だったのかなと思います」と、持ち味の伸びのある快速球とフォークが冴え渡った。先頭・菊池を137キロのフォークで3球三振に斬って取ると一気にリズムに乗った。二死後に迎えた4番・末包への3球目には最速の150キロを掲示。最後は126キロのカーブで空振り三振を奪うと、続く7回も危なげなく3人で打ち取り、2回を打者6人の3三振の完全救援を披露。今季初の複数イニングも問題なくこなし「とくに1イニングのときと変わらずにできた」と満足げに振り返った。

 試合後の矢野燿大監督(53)も期待の右腕の成長ぶりに「すごくよくなってきているし。今日のボールであれば打者が誰であろうが、結果が変わるというボールじゃなかった。自分のボールを投げれれば、抑えられるというところまできている」と目じりを下げた。今季の懸案だったセットアッパー→抑えと続く中継ぎ陣の再構築へむけ、明るい兆しだ。