お笑いコンビ、爆笑問題の太田光(56)が11日、都内で「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」(18~24日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷)のアンバサダー就任記者会見を開いた。

スーツ姿で登場した太田は「どうも、恵俊彰です」と、同局系番組「ひるおび!」のMCを名乗ってボケをかましたが、良原安美アナウンサー(26)からピシャリと「太田さんです」とたしなめられた。

太田は「ドキュメンタリーというか、TBSでいうと『情熱大陸』とか……あんまり見てません」と、おふざけムード。考えながら「そだね~」とカーリング女子日本代表のものまねをして「全てがドキュメント。最後に見たのが『ゆきゆきて神軍』『全身小説家』とか」と原一男監督(76)の2作品を挙げた。

同映画祭は「テレビも、SNSも超えて、映画で伝えたいことがある」をテーマに11作品を上映する。

印象に残った作品を聞かれ、太田が「のび太と恐竜…」とボケると、良原アナが「そういうのは…」とピシャリ。さらに「コナンとか」と抵抗を見せたが「ずっと緊張して見ていたのは『戦争の狂気』という須賀川(拓)さんの作品。イスラエルがパレスチナのガザ地区に入ってロケット弾が飛んで来るのを迎撃するのを見て、あの時にあの場にいたんだなと思った。よくYouTubeで見るけど、長い時間見たのは初めて。あ~すごいな、画(え)に本当に力がある。ウクライナが今、ああなって、若い人は『まさか21世紀にこんな戦争が』と思っているけど、コロナ禍でも、ずっと爆撃が続いていた。そういうのを見てほしい」と真面目に答えた。

さらに注目した作品を聞かれ、太田が「寅次郎」と口にすると、良原アナが「そんなものは、ありません!」とボケをシャットアウト。

太田は真面目に「日の丸~それは今なのかもしれない~」を挙げた。「かつてTBSで、日の丸を道行く人に見せて『これはなんですか』というのを放送していた。寺山修司さんがやったんですけど、それを見た。(自身はまだ)小さかったです」と振り返った。

1967年(昭42)に放送され、劇作家の寺山修司氏が構成を担当して、さまざまな人にマイクを向けたったドキュメンタリー史上に残る名作だが、太田は「1967年。まだ、おやじの精子だった。着床はしていたかな」と脱線。そして「大学生くらいの時に見た。爆笑問題になった時に、パロディーをやった。作った人たちが、TBSを出てテレビマンユニオン作った。その本を(放送作家の)高田文夫先生に進められて読んだことがある」と話した。

今回の作品では、67年の「日の丸」の映像も使われている。太田は「昔の映像と交互に、映し出されるのが面白い。一番すごいのは、顔つきが違う。昔は歯ががちゃがちゃで、みんな銀歯だったな。内容だけじゃなく、それも面白い」と味わい深く語り、最後に「うちのおふくろも映ってた」とふざけた。

次に「この『ET』っていうのは」と切り出して、良原アナににらまれると「石破さんの」と「石破茂・嫌われた正論」を挙げた。

「石破さんてパッとしないじゃないですか、今。なんで、こうなったのか。(監督の)中島(哲平)さんは番記者として、ずっと追いかけてきた。総裁になれない原因を、10人に聞いている。元秘書、元石破派、(前総理の)菅(義偉)さんに聞いている。それぞれが語る石破茂で構成されている。なかなか面白かった」と話した。

そして、石破氏について「印象は変わらない。人付き合いが悪いから、総裁になれないんだと。相当はっきりと安倍さんに対する不満を話しているからね」と振り返った。

アンバサダーとして「TBSドキュメンタリー映画祭」の魅力を聞かれると「僕のですか」と軽くボケてから「映画館が本当に素晴らしい。ポップコーンとかも売ってますし。食べながら見ても、いいんですか。そういう楽しみ方も出来るし、デートに誘ってもいいし」と、さらにボケた。

良原アナから「デートで見るなら、どの作品ですか」と聞かれると、太田は「やっぱ、石破さんじゃないですか。カップルで、恋人同士で石破さんを知ってほしい」と笑った。