米大リーグは機構(MLB)と選手会が10日(日本時間11日)に新労使協定の締結で合意したことを受け、早速、FA選手をはじめとした移籍市場が活発に動き出した。中でも大きな注目を集めている一人が、広島からポスティングでメジャー移籍を目指す鈴木誠也外野手(27)だ。

 大リーグ公式サイトが11日(同12日)に掲載した特集記事によると、鈴木の獲得には多くの球団が興味を示しており、有力候補にマリナーズ、ジャイアンツ、パドレスの名前が挙がっている。

 約3か月前には資金力のあるヤンキース、レッドソックス、ブルージェイズの3球団が有力候補として挙がっていた。その中で唯一〝うわさ〟が続いているレッドソックスについて、米スポーツサイトのアスレチックは連日のように「右の外野手を必要としていて、鈴木はその条件に当てはまる。(FAの)クリス・ブライアントも候補に挙がっているが、6年総額1億6000万ドル(約187億2000万円)と言われているオファーをするとは思えない」などと伝えている。

 鈴木の相場を5年5500万ドル(約64億3500万円)と算出している米メディアもあったが、新労使協定の締結で、ぜいたく税の対象となる今季のチーム総年俸は2億3000万ドル(約269億円)と昨年比2000万ドル増となったことで相場が上昇する可能性もある。新たに獲得に名乗りを挙げる球団が出ても不思議ではない。

 鈴木は既に代理人事務所のある米カリフォルニア州に滞在しており、移籍準備を進めている。