大相撲春場所の初日を翌日に控えた12日、会場となる大阪府立体育館で土俵祭りが行われた。

 開催は2年ぶり、有観客となれば3年ぶりとなる大阪での本場所に向け、八角理事長(元横綱北勝海)や親方衆らが15日間の安全を祈願した。

 この日、取材に応じた春場所担当部長の高島親方(元関脇高望山)は「まだコロナの状態も良くならないが、その中でお客さんに安心、安全、予防に対してしっかりやっていきたい。力士も、お客さんが入った中で相撲を取るのはモチベーション、張り合いがあると思う」と奮闘を期待した。

「お客さんの方もまだ(コロナの脅威を)敬遠しているというか、以前のように(連日)完売という状況にはならなかった」(高島親方)というが、土俵祭りの間にも会場に「満員御礼」の垂れ幕が。高島親方は「あれはテストです。思いを込めているんですけどね」と苦笑いで語った。 

 また今場所の注目点として「三役陣が充実している。(横綱)照ノ富士(伊勢ヶ浜)も体調が戻っていないと思う。御嶽海(出羽海)は別格だけど、その他の大関2人と比べても内容、地力が近づいている。誰にでも優勝のチャンスがある。前半次第だと思う」と展望を明かした。