森田剛(43)が12日、都内で行われた主演映画「DEATH DAYS」(長久允監督)とドキュメンタリー映像「生まれゆく日々」(山西竜矢監督)初日舞台あいさつで、死ぬ際は「1人は絶対、嫌だ。誰かに見ていて欲しい」と死生観を語った。

「DEATH DAYS」は、森田が妻の宮沢りえ(48)と21年11月2日に立ち上げた事務所「MOSS」の第1弾コンテンツとして、同年12月29日から31日にかけてYouTube上で公開された作品を再編集した劇場版。独立後の初主演映画となる。生まれた時から自分が死ぬ日(デスデイ)を知りながらも、それが何歳のデスデイであるかが分からないという世界を舞台に、人々がさまざまな感情を抱えながら生きていく姿を描く。

森田は映画のテーマである死、最後の1日に何をしたいか? と聞かれ「絶対、1人は嫌だ。誰でも良いって言うのはアレだけど、誰かに見ていて欲しい」と語った。さらに「1人は嫌だな。逝くところを見ていて欲しい…それだけです」と続けた。共演の石橋静河(27)は、同じ質問に「家族でご飯を食べてお昼寝しながら死にたい…デスデイを迎えたいです」と答えた。

映画が、どのように成立したか、経緯を聞かれると、森田は「長久さんとは接点が全くない状態で、作品をYouTubeで拝見して、すごく気に入ってしまい、電話番号を聞き出して直接、お電話させていただいた」と、いきなり電話をかけてオファーしたと明かした。そして「出られなかったので、自分の名前と『会ってください』とあいさつした」と笑いながら振り返った。長久監督は「知らない番号から『森田剛です。会いませんか?』と詐欺みたいな電話が来て、折り返したら森田さんだった」と笑った。

森田は、なぜ生死をテーマにしたかと聞かれると「実際お会いさせて頂いて今、考えていること、やりたいことをお話しして、面白そうだね、やろうと話した。その中で、僕から興味のあることを伝えなきゃなと思った時『死ぬこと、生きることを考えます』と話しました」とやりとりを振り返った。その上で「例えば、僕が飼っていた犬が死んだ時、一生分、泣いたと思う。でも、おじいちゃんが死んだ時、全く涙が出なかった。今も寂しくない。会えないのは嫌だけど、寂しさがない…それって何なんだろうと話をした」と振り返った。

また、司会も務めた山西監督から「生まれゆく日々」の感想を聞かれると「編の映画をみっちり撮って余すところなく…そこまで撮るんだと。山西さんがメモを取っていたのが印象的。すごく面白い作品」と評価した。

森田は2本の映画を、どう見て欲しいかと聞かれ「生きる上で力強い作品だし、すごく優しい映画でもあるし。普通に見て、素直に感じ取って欲しい」と熱く語った。