今月末に活動を休止する男女デュオ「まるりとりゅうが」が12日、東京・代官山UNITで活動休止前のラストライブ「まるりとりゅうが2022~別居します~」を開催した。

 同デュオは2018年4月に結成。デビュー曲「気まぐれな時雨」が各配信サイトで1位を獲得し、2019年には「レコチョク上半期サブスクランキング2019」の新人アーティストランキングで1位に輝いた。数々のドラマやアニメの主題歌を手掛けてきたが、今年1月に3月末での活動を休止を発表していた。

 ピアノのイントロとともにステージに登場したMaRuRiが、「まるりとりゅうがです。みんな、立って立って!」とあおると、勢いのある楽曲「ドッベルゲンガー」で一気に客席はヒートアップ。デビュー曲「気まぐれな時雨」や「幸せになって」など、傷ついた想いを歌う曲が多い2人の曲を次々と披露した。

 MaRuRiが一番好きな曲と紹介した「わけじゃない」は、違う楽曲のレコーディング中にRyugaが思いついてできた曲というエピソードが明かされた。

 アンコール1曲目は、Ryugaの喉が不調になってから、MaRuRiが作曲に挑戦して初表題曲となった「目覚め」。さらに、「好きなのに」や「時が止まればいいのに」など、喉の不調により数年歌うことを避けてきたレアな曲も披露し、「自分たちらしく突き進んでいきます!」と締めくくった。

 MaRuRiは「一つだけ言えるとしたら、みんなもそうだし、うちらもそうだし、自分らしく突き進んでほしい。自分の人生だから、怖いと思うしいろいろあるかもしれない。みんなにとってうちらが活動休止することって、すごく怖くて悲しいことだと思う。それは本当に申し訳ないと思います。だけど、私たちはこれからも自分たちらしく進んでいきます。だから、みんなも自分らしく進んでほしいです。今日このライブが終わって、そして3月31日で活動が休止した後のまるりとりゅうがそれぞれの活動で、絶対にこの決断でよかったって思わせるように音楽をしていきます」とコメント。

 Ryugaも「幸せな空間を4年間味あわせてくれてありがとうございました。僕がもっと自由に歌えてたら今の状況ではなかったと思います。だけど、そんなことを言ってたら何もできなし、今こうして前を向いて進もうとしてるっていう行動をみなさんはぜひ受け止めてほしいです」とメッセージ。

 2年半前から機能性発声障害で歌うことが難しい状況になり、2人で歌うことができないまま活動を続けていくことはできないと考え、活動休止を決断することに。それでもRyugaは「たくさんの人の前で歌が歌えなくても歌う、そういう姿が一人でも多くの人の勇気になればいいなと僕はいいと思ってます。この声になって曲作りができるんだ自分って思ったし、ギターを弾くのが楽しいって思ったし、自分の声は出せないけどたくさんの人に曲を歌ってほしいっていう感情になりました」と明かした。

 ファンには「みんなにもそういう形で考えてほしいです。どうしようもないことで苦しむ日が来たら、そのときに僕の存在、僕の活動が支えに、希望になってほしいなって思います。今後ともまるりとりゅうがを支えに、まるりとりゅうがを忘れなければ曲は消えない。頭の中にまるりとりゅうがは絶対に残しておいてほしいし、それぞれの活動も応援してほしいです」と訴えた。

 活動休止後もそれぞれソロ活動は継続。Ryugaは「自分たちの新しい道に進みます。僕たち自身前向きであることは確かで、自分らしさだと思っています。活動休止しても、2人のことをよろしくお願いします。本当にありがとうございました」と感謝した。

 なお、今回のライブは、15日までアーカイブ配信で視聴できる。