もうクビにならない! 日本復帰を果たした〝マット界随一の偏屈者〟こと鈴木秀樹(42)がいきなりエンジン全開だ。

 鈴木は昨年4月から米WWEの育成機関「パフォーマンスセンター」でコーチを務めながら、「ハチマン」の名でNXTにも登場。しかし今年初めに解雇となり、去就が注目されていた。

 そんな中、偏屈者が次なる戦場に選んだのがノアだった。かつて所属した杉浦軍に復帰すると、13日の横浜大会で杉浦貴と組んでGHCタッグ王者決定トーナメントに出場。1年3か月ぶりの実戦でいきなり1日2試合だったが、初戦で拳王と組んだGHCナショナル王者の船木誠勝から人間風車固めで3カウントを奪った。さらに決勝の清宮海斗、稲葉大樹戦では杉浦をサポートして勝利に導き、復帰即戴冠に成功した。

 ブランクを感じさせなかった鈴木は「実は、WWEで指導しながらずっと自分の練習もしていたんです。空いた時間は他のコーチに教わったりもしていた」と〝来るべき日〟に備えていたことを告白。さらに「アメリカに行く直前は『若いヤツを押してあげよう』と思っていたが、今は若いヤツを突き放して、自分がトップに入って戦っていきたい」と闘志を隠そうとしなかった。

 最後に「また『試合をやりたい』という気持ちになれて、リングに上がって、それがより明確になった。これからはシングルのベルトも狙っていきます。また、クビにならないように今度はちゃんとします!」。

 早速1回戦で勝った船木のナショナル王座に挑戦を表明し、24日の後楽園ホール大会でタイトル戦が決定した。いきなり2冠のチャンスを得た鈴木が、方舟に混乱をもたらしてくれそうだ。