実力者が横綱を撃破した。大相撲春場所2日目(14日、大阪府立体育会館)、幕内大栄翔(28=追手風)が横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)を送り出して初日から2連勝を飾った。立ち合いは当たり負け。だが、左に回ってすぐに体勢を立て直すと、一気に押し込んで白星をもぎとった。

 自身4個目、照ノ富士からは昨年秋場所以来となる2度目の金星で、取組後は「本当にうれしい。立ち合いはもっとしっかり当たっていかないと勝つのは難しいと思う。でもその後、前に攻めていけたということは今場所は体の動きがいいのかな」と手応えを語った。

 前日は大関正代(時津風)、この日は横綱を撃破した実力者は「力を出し切って胸を借りるつもりでやっている」とする一方で「(上位連破は)流れや気持ちが良くなる。プラスに考えていきたい」としてやったりだ。

 昨年初場所に初優勝した際は初日から8連勝。その時と比較し「あの時も前半がよかった。でも一日一番、集中してやっていきたい」と3日目に気持ちを切り替えた。