〝隠れV候補〟が本領発揮だ。大相撲春場所3日目(15日、大阪府立体育会館)、新関脇阿炎(27=錣山)が幕内霧馬山(25=陸奥)を下して連勝。2勝1敗と白星を先行させた。立ち合いからもろ手突きで相手をのけぞらせると、そのまま前へ出て一気に押し倒した。

 取組後は「(相手は)まわしを取らせたらしつこいので、取らせないように相撲を取った。(黒星を喫した)初日の悪いところを意識しながら、いい相撲を取れている。こういう前に出た相撲を糧にしていきたい」と納得の表情を浮かべた。

 今場所は師匠の錣山親方(元関脇寺尾)の最高位に並ぶ新関脇に昇進。横綱大関陣に続くV候補としても注目を集めている。今場所の成績次第では大関の地位も視界に入るが「番付を意識しないようにすれば相撲に集中できる。(番付の重みは)関取を務めている人は皆、経験していると思う。その中で、どれだけ自分を貫けるか」と目の前の一番に集中する構えだ。