ロシアが2014年に侵攻して一方的に併合したクリミア半島で「再統一を祝う一環」として柔道大会を開催し、大きな波紋を呼んでいる。

 ロシアメディア「gorod24」は「クリミア共和国のエフパトリア市で、柔道の『クリミア―ロシアスポーツ大会シティトーナメント』が開催された」と報道。両地域から選手が参加して柔道の大会が大々的に行われた。

 開催の目的として同メディアは「クリミアとロシアの自治体による再統一を祝う一環だ」と指摘。これが物議を醸している。

 クリミア半島はもともとウクライナの領土であり、ロシアが一方的に併合した後に実効支配を続けているが、現在も国際的な承認を得ておらず火種がくすぶっている。

 今回のロシアによるウクライナ侵攻の引き金の一つとなっており、戦争状態の真っ最中であるこのタイミングであえてクリミアでスポーツ大会を開催することで、ロシアの領地であるとの主張をアピールした格好だ。

 しかもウラジーミル・プーチン大統領も選手として愛好してきた柔道の大会ということで、なおさらウクライナを挑発することに。侵略の被害を受けるウクライナだけでなく世界各国から大会の強行を疑問視する声が上がっている。

 ロシアによるウクライナへの侵攻とともに、挑発行為もエスカレートしてきている。