女子プロレス「LLPW―X」は15日に昨年9月に死去した元プロレスラーの風間ルミさん(本名斉藤ルミエ=享年55)の追悼イベント「風間祭り(祀り)」(東京・後楽園ホール)を開催した。

 この日は出場選手以外にも多くのゲストが登場。1993年11月に全日本女子プロレス(当時)で行われた「髪切りマッチ」で風間さんと対戦した元プロレスラーでタレントの北斗晶も姿を見せた。花束を持ってリングに上がった北斗は「実際に私が風間さんと食事したり、一緒に飲んだり、風間ルミさんの笑顔を見たことがありません。本当に風間ルミさんが私を見るのは、こうやって向かい合った時のみでしたね」と振り返る。

 北斗が勝利を収め、風間さんが坊主になった髪きりマッチについては「よく覚えています。『どうせ負けるのに私に挑む?』みたいな。すみませんけど、私はそういう思いでした。絶対負けないぞと。彼女はすごく美人だし、きれいな方だし、坊主になってもいいのかい、と。そういう思いで戦ったのを覚えていますね」。

 さらに敗北が決まった風間さんの姿を「あの時の顔が本当に忘れられないんですよ。涙を目にいっぱい浮かべるんだけどこぼさない。その風間ルミ選手の顔は忘れないですね。でも、あの瞬間の顔って私しか見てない顔なので」と明かす。

「私はライバルであり、同じ時代を生きた人間として風間ルミさんに最後に贈る言葉は、来世でも戦いましょう。そのときもあなたを丸坊主にします」との言葉で締めた北斗。きっと天国の風間さんにも届いているに違いない。

 また、ミスタープロレスこと天龍源一郎も駆けつけ、初代タイガーマスクの佐山聡はビデオメッセージを寄せた。