「ワハハ本舗」の矢原加奈子(50)、星川桂(43)、石原奈津美(28)、鈴木千琴(32)、雨宮あさひ(33)が、新公演「スウィートレディーの作り方Vol.1」(東京・studio ZAP!)を25日から27日まで上演する。コロナ禍で多大な打撃を受けるエンターテインメント界。久本雅美(63)、柴田理恵(63)らが所属する同劇団の主宰者・喰始(たべ・はじめ=74)は「久本、柴田の次の世代が頑張らないと」とハッパをかけた。

 創設から約38年になる。

「ワハハ本舗」。「笑わせるためなら何でもする!」と舞台を暴れ回って笑いを届けてきた同劇団にとっても、コロナ禍の影響は大きかった。昨年10月から12月にかけて延期となっていた全体公演ツアーを4年ぶりに行ったが、コロナ禍以前のように客足は戻っていない。

 それでも矢原、星川、石原、鈴木、雨宮の「お芝居をしたい!」という思いは強く、それに期待を込めるのが喰始だ。

 公演は「黒い五人の女」「防波堤の5人の女」の2作品からなるが、「黒い――」の脚本を担当したのが、「ごくせん」「ナースのお仕事」「花咲舞が黙ってない」など数々の人気ドラマの脚本を手掛けてきた江頭美智留氏。喰のオファーもあり、実現に至った。
「黒い五人の女」は、殺したい男について語り合う会に集まった、見ず知らずの女5人が、男へのトラウマを克服するために、それぞれの思いを明かすところから始まる。

 喰は「これ以上はネタバレになるから言えないけど、とんでもない話になっていく」とニヤリ。江頭氏の脚本に自身のアイデアも盛り込むそうで、「普通の作家さんなら僕が手を入れたら『もう二度とやらない』となるでしょうけど、江頭さんは人が良くて、何回も書き直してくれる」と強い信頼感をにじませる。ワハハらしく“ブラックコメディー”になるようだ。

 もう一つの作品「防波堤の5人の女」は、出演する矢原ら5人と、喰が脚本を共作。“女子会”のような内容になるといい、雨宮は「釣りをしながらお芝居をするので、ずっと釣りざおを持ってる。不思議でシュールな舞台です」とアピールした。

 ちなみに、ワハハ女子の女子会事情については、矢原と星川は「80%、男の悪口です」ときっぱり。同劇団のカラー的に下ネタオンパレードな気もするが、5人は声を揃えて「ネタ作りの方が下ネタよりえげつないですから、女子トークは意外と普通(笑い)」とか。

 ワハハには事前に台本が用意されず、喰は「柴田(理恵)も久本(雅美)もそうですけど、全部自分で考えて台本を書いて、それで自分で演じるというスタイル。僕はその動きを見ながら『それは違う』とか直してる。ワハハは大体そう。久本、柴田も無名なころにそうやってお芝居作りをやっていた」と回顧。その上で「次の世代の力が必要。ここにいる20代、30代、40代、50代の女性陣が四苦八苦しながら舞台を頑張らないと!」とゲキを飛ばすと、矢原は「背水の陣です!」と力強く応えた。

 現在、ワハハ在籍25年という星川は「しつこいくらいについていきますから」と30年を見据えると、喰は「まあ、まとわりついているというか…」と思わず苦笑いした。

 同公演には“シークレットゲスト”として「日活ロマンポルノ女王」と称された女優・白川和子(74)も出演予定だという。