ロシアのように“粛清”されてしまうのか? 保守分裂で自民系三つどもえの戦いとなった石川県知事選は、プロレスラーで元文科相の馳浩氏の当選で幕を閉じたが、舞台裏である騒動が起きていた。落選した自民党前参院議員の山田修路氏が、選挙中の集会で「ロシアがウクライナに攻め込んでいる。同じことが(知事選で)起こっている」と自民党本部を批判していたのだ。

 発言があったのは3日のこと。背景には自民党本部が馳氏の応援に本腰を入れていた事情がある。馳氏の元には安倍晋三元首相、小泉進次郎前環境相ら、知名度がある大物議員が応援演説に駆けつけていた。

 一方の山田氏は、馳氏の出馬表明から遅れて立候補。党本部からの支援はないので、選挙では立憲民主党に接近し、同党県連の推薦を得ていた。

 こうした状況から山田氏は、自民党本部をロシアにたとえたわけだが、そのうえで「東京で知事を決めたのだから黙れということだ。これを許しては民主主義は崩壊する」とも訴えていたという。

 もっとも、山田氏のツイッターには「たとえが不適切でしたね」「こんな発言、する事自体アウト」「普通の感覚持ってない」と批判の声も寄せられていた。
 ここまで党本部を批判した山田氏は今後、どうなってしまうのか? 政界関係者は「過去にある地方で首長選があった時、自民党が割れる保守分裂選挙となりました。敗北した候補はその後、散々な目に遭いました」と明かす。

 敗北した直後、その候補者を支持していた人たちは周辺からスッと波が引いていくようにいなくなった。さらに保守分裂選挙で混乱した責任を取らされる形で離党するハメになったうえ、選挙で多額のおカネを使っていたので貯金もなくなったという。
 ロシアにたとえられた自民党本部は、山田氏に対してどんな処分を下すのか?