中日OBで本紙評論家の宇野勝氏が、中日の11年ぶりとなるリーグ優勝をブチ上げている。

 昨季はチーム防御率3・22と12球団トップの投手陣を誇りながら、12球団ワーストの405得点と貧打にあえいで5位に沈んだ。日本一に輝いたヤクルトは12球団トップの625得点をマークし、中日とは220点もの大差をつけられながら、オフに懸念の大砲となる新外国人など即戦力の補強はなし。そのため、ここまで評論家などの順位予想では5、6位のBクラス予想がほとんどだ。

 しかし、宇野氏は中日のリーグVを猛プッシュ。「去年の405得点だったというのがありえないことで、そこに今年は100得点ぐらいはアップさせて500得点以上取れれば勝負できる。長打のある石川昂、出塁率を稼げる岡林がレギュラーをつかみそうだし、新人の鵜飼だってスイングの速い長距離砲で面白い存在。ここまでビシエドが不調だけどシーズンに入れば、やってくるだろうし、高橋周平も去年みたいなことはないはずで3割、10本塁打ぐらいはやる。好調の阿部もいて得点能力は確実に上がるはず」と指摘する。

 自慢の投手陣も万全を強調。「先発陣は大野雄、柳、小笠原だけでなく、今年は高橋宏が勝てる投手になる。しっかりした4枚がいる中で松葉、岡野、鈴木、岡田、勝野らも揃っている。中継ぎも先発だったロドリゲスを転向させることは賛成だし、又吉が抜けた穴は球の速い岩崎が埋めてくれるはず」。その上で「野球は点取りゲーム。極端に言えば投手陣が点を取られなければ負けない。投手陣が取られた点よりも打線が一点でも多く取れば勝てるわけだから」と力説する。

 立浪監督のオープン戦での手腕も評価。「一死満塁からエンドランをかけていてびっくりした。失敗していたけど、とにかく積極的に采配していこうという姿勢が見えた」と目を細める。中日を下位予想にした評論家らはシーズン後、後悔することになるかもしれない。