女優堀田真由(23)が公開中のアニメ映画「ブルーサーマル」(橘正紀監督)で、声優に初挑戦している。

「ブルーサーマル」とは、青空の下で発生する上昇気流のこと。まさに今、”ブルーサーマル級”な活躍を見せている堀田だが、最近、デビュー当時とは違う悩みに苦戦したことがあったという。

14年にオーディションで芸能界入りし、15年に女優デビュー。17年NHK連続テレビ小説「わろてんか」で注目を集めた。

「デビューしたてのころに『こうなりたいな』って、思い描いていた姿になれている部分もあります。まだまだ至らない点もあったりして、納得としてしまうと難しい仕事なので、常に挑戦し続けられたらなーとはずっと思っているんですけど…。最近、このお仕事を続けさせていただいているからこその、悩みみたいなものも出来たり。デビュー当初の悩みとは、また違った悩みが生まれてくるもので」と明かした。

考えすぎると混乱するタイプだという。そして、仕事で「NO」がなかなか言えない心優しい性格でもある。その悩みとは、お芝居に関するものだという。

「デビュー時のころは感覚で、分からないからこそ楽しんでいけた部分の方が大きかったんですけど…。やっぱりこう、ね、『嫌だなー』って思うんでけど…。(最近は)カメラの位置とかも把握しちゃっている自分がいたり。『今ここでこう写っているんだろうなー』って、芝居やりながら分かっちゃったり。なんかそれって『当時と違うなー』とか、セーブしている感じがあって。それを使えるようになったのは、1つの強みでもあるんですけどね。それが無かった時に良かった部分もあるから。そこは作品だったり役によっては1回忘れて、楽しむっていうことをもっと全面に出していかなきゃなっていうことが最近結構多いです」

そんな悩みを抱えながら、大忙しな日々を送っている。今年だけでも、フジテレビ系ドラマ「木のストロー」で主演、そしてNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、小栗旬演じる主人公の正室役で出演するなど活躍の場を広げている。

「ちょうどそれこそ今、『鎌倉殿の13人』を撮っていて。ずっと憧れていた大河で、大きな役で、長いスパンでもあって。大河ドラマは歴史上の人物がいながらも、オリジナルの方もいて。そうなった時に、自分の中で『どこの点と点を結んでいけばいいんだろう』って。すごく元々考えて過ぎてしまう性格なので、考えすぎて自分の良さが消えてしまったなって思って。『もっとこうしなきゃ』って考えていたらどんどん分からなくなって…」

その中で、長い雲を突破する光も見えてきた。

「(NHK連続テレビ小説)『エール』、(ドラマ)『獄門島』でご一緒した、吉田照幸さんが先日、『いったんいろんなことを忘れて、とにかくその時のちゃんとした感情で動いてみよう』って言ってくださって。やった瞬間に『あ。私ここだ』って思った瞬間に出会えて。『いろいろ考えすぎていたなー』って思って、なんかそれが突破されたというか、その部分に出会った時に『私の良さは考えたら良くないんだ』って思いました(笑い)」

そんな堀田が幸せを感じるのは、ご飯の瞬間だという。

「食べることが好きで、おいしいご飯が生きていて幸せです。焼き肉が一番好きですね。(量は?)いきなりすごく食べる時があって(笑い)。1回、マネジャーさんたちと焼き肉に行ったんですけど、みなさんすごく驚かれていて(笑い)。結構な金額で、止まらなくて『食べ放題じゃないんですよ!』って言われました(笑い)。ドラマの撮影や収録が終わった日の夜、お酒が入った夜ご飯は、食べちゃいますね。長いですね。帰らない(笑い)」

そうリラックスして話す堀田の笑顔は「ブルーサーマル」で見た、青空のようにまぶしかった。【佐藤勝亮】