スティーブン・スピルバーグ監督がメガホンを取った映画「ウエスト・サイド・ストーリー」のヒロインに抜てきされた女優レイチェル・ゼグラー(20)が、27日にハリウッドのドルビー劇場で開催される第94回アカデミー賞授賞式に招待されていないことが分かった。

「ウエスト・サイド・ストーリー」は作品賞、監督賞、助演女優賞(アリアナ・デボーズ)の主要部門を含む7部門にノミネートされている。ゼグラーはインスタグラムでファンからの「授賞式でどんなドレスを着るのか楽しみ」とのコメントに対し、招待されていないので自宅のソファに座って観るつもりだと返信し、授賞式の招待状が届かなかったことを明かした。

約3万人が参加したオーディションを勝ち抜いてマリア役を手にしたゼグラーは、「3年前にたゆまぬ努力をしたことを誇りに思っています。最後の最後に奇跡が起こり、会場で映画の出演者たちと一緒に直接祝うことを願っているけど、こういうこともあるわ」とつづり、がっかりしたけど作品をとても誇りに思っていると付け加えた。

作品賞にノミネートされた各候補作に関する出席者は、制作するスタジオが割り当てを決めており、状況は各賞の候補者とプレゼンテーターを務めるかどうかによっても異なるという。ゼグラーは主演女優賞にノミネートはされていないものの、ヒロインを演じているだけに通例なら招待リストに名前が入っているはず。なぜ招待されていないのかは分かっていないが、一部ファンの間では新型コロナウイルスの感染予防対策による招待人数の縮小やワクチン未接種である可能性などもうわさされている。エンターテインメント・ウイークリー誌が、この件に関してウォルト・ディズニーにコメントを求めたが返答は得られなかったという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)