劇団四季の新作オリジナルミュージカル「バケモノの子」(4月30日~、東京・四季劇場 秋)の稽古場取材会が22日、横浜市の四季芸術センターで行われた。

原作は、15年に公開された細田守監督の同名アニメ映画。バケモノの世界を舞台に、強さを誇るバケモノの熊徹と、熊徹と親子のようなきずなで結ばれる人間の少年を描いた物語。

この日は、冒頭の場面や、熊徹が弟子になった少年九太に剣を教える場面などが披露された。演出を手掛ける青木豪氏は「初日の感じに近い、落ち着いた中でしっかりできていた」と手応えを語った。

作品全体の曲数は約25曲になるという。脚本、歌詞を手掛ける高橋知伽江氏は「テーマ曲がすごくいい曲。帰りには絶対口ずさんでしまうと思う。今日はご披露できませんが」と自信を見せ、青木氏も「バラエティーに富み、ミュージカルの王道であるものを意識している。キャラクターそれぞれ、歌った瞬間にその人が分かるという曲になっている」とした。

コロナ禍の中での稽古を行ってきた熊徹役の候補、田中彰孝は「桜とともにお客様が戻ってきてくださって、生の舞台を敏感に感じていただければ」、同じく熊徹役の候補、伊藤潤一郎は「及び腰になっている皆さんのケツをたたけるような作品になればいい」と役柄に合わせてメッセージを送った。

国産ミュージカルとしては、最大級のロングラン公演になるという。劇団四季の吉田智誉樹社長も出席。