連日の〝長期戦〟だった。大相撲春場所10日目(22日、大阪府立体会育館)、幕内高安(32=田子ノ浦)が新小結豊昇龍(22=立浪)を寄り切って無傷の10連勝。もろ差しを許しながら一歩も下がらず、小手投げや首投げもこらえて最後は土俵外に退けた。

 前日の2分8秒に続き、この日も1分11秒と長い相撲になり「ちょっと時間がかかってしまった」。それでも「我慢できましたね。相手にペースを握られて防戦一方だったんですけど、勝機を探っていいところ取れたので土俵際だけ気を使ってやりました」と納得の表情だった。

 単独トップを守り終盤戦を迎える高安は「持てる力を使いきって、ベストを尽くして盛り上げたいと思います」と力を込める。初の賜杯に向けては「毎場所優勝というのは意識してやってきましたし、別に硬くならずに気楽にやりたい」と言いきった。