第94回選抜高校野球大会第6日(24日)の第3試合で九州国際大付(福岡)が強豪の広陵(広島)を4―1で下し、11年ぶり8強入りを決めた。左腕エースの香西が11奪三振で1失点完投、打線は1番・黒田が5打数4安打4打点と大暴れし、注目の2年生4番・佐倉も猛打賞と気を吐いた。

 佐倉が広陵の〝ボンズ〟真鍋との2年生スラッガー対決を制した。第3打席で中前に鋭い打球を飛ばし、第4打席では逆らわずに左前へ。さらに9回にも右前に運び、1安打に終わった真鍋と力の差を見せつけた。ともに背番号3の一塁手で4番。試合中、一塁塁上で顔を合わせた時に「狙ってる球は何だったの?」と言葉を交わしたという。
 
 クラーク記念国際(北海道)との初戦を無安打2三振に終わり、打撃フォームを見直した。「1回戦で大振りして当たらなかったし、後ろにもいい打者がいる。つなぐ意識で入った。1回戦に打てなかったので気持ちが楽になった」。楠木監督も「黒田と佐倉が打つんじゃないかと思っていた。佐倉は準備期間の間にテングになってるみたいなところがあったので、大振りや技術を修正して臨んだ」と初戦後の変化が実を結んだ。

 チーム内では「クマ」「ジャンボ」と呼ばれる愛されキャラ。号砲だけでなく、軽打でも存在感を見せた佐倉は浦和学院(埼玉)との準々決勝に向け「しっかり自分の打撃を生かせるよう対策したい」と気を引き締めた。