東京大学出身者によるホラー本「東大怪談 東大生が体験した本当に怖い話」が話題だ。

 著者は映画「三島由紀夫VS東大全共闘~50年目の真実~」や、ドラマ「怪談新耳袋」などで知られる映画監督の豊島圭介氏(50)。自身もまた東大卒業の経歴を持つ。

 同著では豊島氏が東大出身者11人に取材。「東大病院で怪異に遭遇した男」「パラレルワールドに行った官僚」など計46編が収録されている。

 同氏は東大生の話すホラーについて「みんな記憶力がめちゃくちゃいいので、描写がリアル。また自分に絶対の自信があるので、己の目で見たものは信じている」と明かす。

 本に登場する一人は頭が牛で、下が作業着という「牛人間」を見たそうだが、豊島氏いわく「ブレることなく信じていたし、聞いているこちらも信じてしまった」。意外や、オカルトの類いは高学歴な人ほど理論づけて解釈する傾向があるという。

 例に漏れず豊島氏も幽霊の存在を信じている。昨年には実際、都内某所のスタジオで“ご対面”したという。
「トイレで手洗いしていたら、全身黒ずくめの男が入ってきたんですよ。トイレの鏡越しに間違いなく確認した。でも、そのあと見たら、トイレ内に誰もいなかったことが分かったんです。“大”の方にも入っていませんでした」

 豊島氏は鳥肌が立ったそうだが、同時に心は妙に冷静で「あー、これが幽霊か」「なるほどねー。これが日常なんだ」と思ったという。

 最後に豊島氏は自著について「11人の東大生は大半が壮絶な人生を送っています。家が貧しく、ゴミ屋敷から脱出するために東大を目指したとか。霊的な話のほかに、人間の怖さみたいなものも描かれています」とアピールした。