11年「東京公園」、13年「共喰い」などで知られる、映画監督の青山真治(あおやま・しんじ)さんが21日午前0時30分、頸部(けいぶ)食道がんのために亡くなったと25日、所属事務所カズモが発表した。57歳だった。同事務所は「かねてより入院加療中のところ令和4年3月享年57歳にて永眠いたしました」と説明。「新型コロナウィルス感染症の拡大防止を踏まえ、葬儀につきましては近親者のみで家族葬にて執り行いました」とした。

同事務所によると、昨年の春先に「食道がん」であることが分かったというが、その後も体調を見ながら仕事は続けていた。数週間前から体調が優れなくなったといい、入院していた。関係者によると、今年も撮影を予定していた作品もあったという。

妻のとよた真帆(54)は公式サイトで「夫 青山真治は昨年春頃から食道癌の治療を続けておりましたが、2022年3月21日0時30分過ぎに永眠いたしました」と、死因が食道がんだったと明かした。その上で「病院から容体が急変したとの連絡を受け駆けつけ、声をかけましたら私の目を見て2回頷き、手をぎゅっと握り返してくれました。それから半日、最後は眠るように静かに息をひきとりました」と亡くなった時の様子を説明した。

とよたは、02年7月に青山監督と結婚してからの夫婦生活を振り返り「結婚して20年、優しくて勉強家だった夫にもらった時間、愛情に深く深く感謝しています。今は青山真治の魂が、自身の思い描く素敵な世界にいけるよう強く願っています」とつづった。

青山監督にとって、20年「空に住む」が遺作となった。カズモは「後日、お別れの会を予定しておりますので、改めてご案内をさせていただきます」とした。