演歌歌手・石川さゆり(64)がデビュー記念日の25日、故郷の熊本・熊本城ホールで50周年記念コンサートを開催した。

 1973年3月25日に熊本市の水前寺体育館でデビュー。「2000人以上の人から『頑張れよ』って送り出されたのが、ついこの間のような気がします」

 50周年という節目の年のスタートの地として熊本を選んだのは、5年前にさかのぼる。熊本地震の翌年、17年に熊本城で復興コンサートを行った時だ。「ボロボロの熊本城を見て、涙を流して歌った。その時に50周年は絶対、熊本からスタートさせたい」と誓った。

 この日のコンサートでは記念シングル「残雪」やヒット曲「津軽海峡・冬景色」など22曲を熱唱。77年にNHK紅白歌合戦に初出場を果たし、昨年末まで44回も出場している。「先輩から『来年もここで歌うのよ』と言われたのが励みになって毎年頑張ってきたら、いつの間にか『最多出場です』と言われるようになった」と笑った。

 昨年の紅白ではラッパーのKREVA、ギタリストのMIYAVIとコラボして「火事と喧嘩は江戸の華」を披露し話題となった。

 節目の年にも異色コラボを見せてくれそうだ。来月、第2弾記念シングル「虹が見えるでしょう」をリリースするが、これを手掛けたのは「東京スカパラダイスオーケストラ」の谷中敦とNARGO。演歌とは大きく違うアップテンポな楽曲で、石川は「レコーディングは楽しかった」と振り返った。

 さらに記念シングルをリリースする予定もあり、「今年は歌をたくさんお届けしたい。いろんなパターンの曲を歌って、歌ってこんなに楽しいんだと伝えたい」と意気込んだ。