阪神・小川一平投手が26日のヤクルト戦(京セラドーム大阪)に先発登板。プロ3年目にして初となるスターター起用だったが、6回途中を4安打3四死球4失点の内容に終わり黒星を喫した。

 青柳の新型コロナウイルス感染、ガンケルのコンディション不良などのチーム事情が重なり、開幕ローテ切符をつかむことになった右腕は、5回まではヤクルト打線を1安打無失点に抑える快投を披露。緩急を効かせた投球で、昨季日本一に輝いたツバメ打線から凡打を量産する快調な立ち上がりだった。

 だが球数が100球にさしかかり、相手打線が3巡目に入った6回になると事態は急変。青木の右前打、村上への四球などで二死満塁のピンチを背負うと続くサンタナには中前への2点適時打を許し先制点を献上。ここで阪神ベンチは小川を降板させる決断をした。

 後続の渡辺も打ち込まれこの回だけで阪神は4失点。登板後の小川は「前半5回までは自分のピッチングができていた。相手投手とのガマン比べの中で『打たれたくない』という気持ちが強くなりすぎてしまい(6回は)四球絡みで失点に繋がってしまった。少し逃げてしまっていた部分もあったと思うので気持ちの部分も改善していきたい」と〝初陣〟で得た収穫と課題を口にした。

 ゲームを大きく壊すことなく、先発投手としての一定の適性を証明した背番号66を「落ち着いて投げていた。自分が今できることはしっかりできていた印象」と矢野監督は評価。福原投手コーチも「(次戦も)チャンスはあると思う。次は勝てるピッチングを。もっといい投球をしてほしい」とし、4月2日の巨人戦(東京ドーム)でも小川を先発投手として起用する考えを示唆した。