まさかの敗戦から何を思うか。26日にシンガポールで行われた格闘技イベント「ONE X」で秋山成勲に2ラウンド(R)TKO負けを喫した〝バカサバイバー〟こと青木真也(38)が胸中を激白した。1Rでバックを取り勝利目前まで迫りながら、2Rにパンチを効かされて逆転負け。これにはさすがの毒ガスも鳴りを潜めるかと思いきや…。

 ――敗戦から一夜明けて

 青木 やっちゃった。やっぱり青木真也は青木真也を抜け出せなかったよ。自分で思うんだけど、DREAM時代の青木はいいところで勝ててないんだよね。勝たなきゃいけないところで負けて、負けたことが語られてるじゃん。(2010年大みそかの長島☆)自演乙(☆雄一郎)戦とか、(12年4月の)エディ・アルバレス戦とか。

 ――確かに〝名作〟は負け試合が多い

 青木 そうなんだよ。それでも(15年末に)桜庭に勝ったりして自信をつけてきて。今回もずっと(ストーリーを)描いてひっぱってきたんだけど、やっぱり最後にしっかりおいしいところだけを持っていかれた!

 ――秋山選手も青木さんも、そういう星の下なんでしょう

 青木 そもそもその大事なところで負けていた「DREAM」を引っ張り出してきた時点でね。

 ――いわゆる〝負けフラグ〟が立っていたのかもしれません

 青木 そうだよなあ…。

 ――試合は覚えているのか

 青木 最後、何? 右ストレートもらったんだと思うんだけど、よく覚えてないんだよね。ただ、敗因は分かっている。堀田祐美子だ。試合前に堀田さんから「頑張ってね」ってLINEが来てつい浮かれてしまった。

 ――それは仕方ない。それが恋だ

 青木 そうだよな。あとは、相手のガッツがすごかった。

 ――そのガッツで1Rに決め切れず、2Rに疲れが出たように見えたが

 青木 うん。攻め疲れはあった。決め切れなかったっすね。正直、力と体格差があって疲れたよ。「そこも含めていってやろう!」と思ったんだけどね。弱いから負けたんだよ。

 ――試合をしたことに後悔は

 青木 全くない、全くない! こうして格闘技をして、自分の好き勝手にやってるわけだから。何の後悔もない。みんなに感謝してるよ。

 ――今後は

 青木 俺は結局、ケンドー・カシンに近づきたいだけだから。少しでもケンドー・カシンみたいなことがやりたい。46歳の相手に負けた以上、46歳までやめられないって? 何言ってるんだ。51歳だろ。とりあえず当分は冬眠します。そのあと、トライアスロンで復帰できれば。

 ――冬眠と言えば皇治や那須川天心もツイッターで反応していた

 青木 見たよ。みんな青木真也のことが大好きだよな。でも今回は本当に、役者の違いを感じました。大事なところで負けるんだよな。令和の高田延彦だ。

 ――負け試合が語られてこそプロレスラーだ

 青木 だからってジュリアも鈴木秀樹も俺も、そろいもそろって同じタイミングで大事な試合に負けることはないだろ。日ごろの行いのツケが回ってきたんじゃないか。

 ――トホホ…