フジテレビの井上清華アナウンサー(26)が、4月から「ホンマでっか!?TV」(水曜午後9時)で進行役を務めることが明らかになった。同局出身のフリーアナウンサー・加藤綾子(36)の後任となり〝ポスト・カトパン〟の座に。不動のエースアナとして期待は高まるばかりだが、局内では「これからが正念場」と指摘する声も多い。その背景を探ると、4月末に退社する久慈暁子アナ(27)の存在があった。

 明石家さんまが司会を務める同番組は、2009年に深夜帯でレギュラー放送がスタート。1年後にゴールデン帯に昇格したが、それを後押ししたのが進行役の加藤アナだ。さんまや個性豊かな専門家らと絶妙な掛け合いで好評を博していた。

 約13年間担当してきたが、同局の情報番組「Live News イット!」(月~金曜午後3時45分)でメインキャスターを務めていることもあり、体調面を考慮して降板を決断。すでに最後となる放送回は収録済みで、4月中旬に放送する予定だという。

 そして、加藤アナからバトンを受けるのが、18年入社の井上アナだ。

 入社年に加藤アナがフジ在籍時にメインキャスターを務めた「めざましテレビ」のリポーターに起用され、昨年4月から8代目メインキャスターに就任。「ホンマでっか!?TV」起用で、完全に〝ポスト・カトパン〟として局の看板アナルートに乗ることになった。

「井上には愛嬌があり、万人にかわいがられるタイプですが、意外に負けん気も強い。しかも、アナウンサーとして向上心を持ち、上司にその野心も隠さない。だからこそ上層部からの評価も高かった」(フジ関係者)

 もっとも取材を進めると、その高評価は「井上の実力だけではない」(前同)というから、穏やかではない。どうやら井上アナの1年先輩で、4月いっぱいで退社するかつてのエース候補・久慈アナとの比較から評価された面も多分にあるというのだ。

 大学在籍時にモデルやタレントとして活躍した久慈アナは、内定をもらっていた〝視聴率三冠王〟の日本テレビには入らず、17年4月にフジに入社。

 上層部は大喜びで、新人女子アナの登竜門的番組「〇〇パン」シリーズを3年ぶりに復活。入社早々に10代目「クジパン」MCとして、エースアナとして育成を始めた。

 しかし、すぐに想定外に見舞われた上層部。天然で愛されキャラではあったが、なぜか〝ヤル気〟を感じられなかった。

「クジパン」はわずか3か月で終了。入社した17年10月から「めざましテレビ」のサブキャスターとなり、19年4月から「めざましどようび」メインキャスターとなったが、上層部の評価は一貫して低いままだった。

「久慈本人は『加藤綾子さんのようなアナウンサーが目標です』と口にしてはいたんですが、積極性や野心みたいなものは感じられず、アナウンサー適性への疑問の声も大きくなった。一方、井上はスタッフや上司に意見したり、番組を盛り上げようとする姿勢があった。2人はエースアナとして期待された関係で、井上は久慈との比較で高評価されていた面もある。久慈が辞めて、井上はこれからが正念場になる」(別のフジ関係者)

 たしかに井上アナの知名度はまだまだ。「ホンマでっか!?TV」ではさんまをはじめ共演者とどうやり合い、爆笑トークを繰り広げられるかに注目が集まる。約13年にわたる「さんま&カトパン」のイメージを変えられれば、看板アナの地位は不動のものになりそうだが…。