FMW―E率いる邪道・大仁田厚(64)の化身、グレート・ニタが米国マットに降臨した。

 26日(日本時間27日)にペンシルベニア州フィラデルフィアの2300アリーナ(旧ECWアリーナ)で開催された「バトルグランド・チャンピオンシップ」メインに、出場予定だった大仁田の代わりに出場。しかも般若の面に着物をまとった和風のいでたちだった。

 すると対戦相手である元ECW戦士のブリー・レイ(旧名ババ・レイ・ダッドリー)は、大仁田の入場曲「ワイルドシング」に乗って登場。革ジャンをはおり、パイプイスを手にしたブリーは花道でたばこをふかす。1999年4月の新日本プロレス東京ドーム大会で大仁田が行ったパフォーマンスそのままだった。

 試合はニタがおおぬさでリング四方をおはらいしたかと思いきや、次の瞬間にはブリーに毒霧を噴射。即座にイス攻撃でたたみかけるが、ギター攻撃を防がれてしまう。

 逆に脳天からギターで叩きつけられ頭部とまぶた付近に裂傷を負う。さらにエルボードロップ3連発を食らい、苦しい展開が続いた。

 大ピンチのニタ。ここで助太刀に入ったのがレザーフェイスだ。すると今度はブリーを助けるためにサンドマンが竹刀を振り回して乱入し、リング上は大混乱となった。

 そこへ追い打ちをかけるようにサブゥーが登場。ところが、ニタが握手を求めて差し出した手を五寸釘で刺して強襲。ニタはそのままブリーに有刺鉄線テーブル上へのパワーボムを決められ、3カウントを奪われた。

 してやったりの表情のブリーは「大仁田はデスマッチのレジェンド。大仁田はデスマッチの神様だ。しかし! このECWをつくったのはサブゥーだ!」と豪語。今後はサブゥーと共闘し、ECWがFMWを倒すと宣言した。

 ニタは、かつてFMWで戦ったサブゥーの裏切りを嘆いた後、「ECWはFMWのコピーじゃ!」と叫んだが、寂しげな表情を隠せなかった。

 試合後、大仁田は「サブゥーはFMWを支えてくれた一人。だがアメリカに帰った後は、ECWのスピリットで満たされてしまった。彼の裏切りにニタは驚き、傷ついただろう。こうなったら、ECWを倒すしかない」とコメント。本格開戦の気配だ。