4月末をもってSKE48を卒業する大場美奈(29)が1日、神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで卒業コンサート「卒業してもずっと可愛くてすみません~」を開催。異例ともいえる3日連続の卒業コンサート(2、3日はKT Zepp横浜)の初日公演で、全31曲を披露した。

 大場は2009年にAKB48の9期生として加入し、13年にSKEとの兼任を経て、翌14年に完全移籍した。

 アンコールはドレス姿で登場。ファンに「『SKE48に来てくれてありがとう』って言ってくれるじゃないですか…」と涙声で切り出した。

「私はSKE48のオーディションで入ったメンバーじゃないから、SKEに来る運命って、本当に奇跡に近い確率。こんなにもグループになじんで、こんなに幸せな人生を送れると思っていませんでした。私の方こそSKE48に来た私を受け止めてくれてありがとうございました」と感謝を伝えた。

 この言葉から分かるように、大きな不安を抱えながら移籍した。愛知・名古屋という土地柄は、よそから来た人がなじみにくいとも言われるが、大場は「48グループで最も成功した移籍メンバー」ともっぱらだ。

 メンバーだけでなく、スタッフの間からも「大場がAKBから来てくれてよかった」という声がいまだに出ている。

 それを表すエピソードが〝レコード店巡り〟だ。SKE48の2枚目のアルバム「革命の丘」(17年2月)リリースの際、大場は自らの意思で地元・横浜や関東地区のレコード店を回り、PR活動にいそしんだ。

 スタッフからは感謝の声が上がり、メンバーとスタッフの結束力もより強くなった。さらに、新曲が発売されるたびにレコード店を巡った。そんな姿に他のメンバーも影響され、積極的にPR活動するようになったという。

 こんな真摯な姿勢があったからこそ、すべての人に愛されたのだった。