ドイツに勝てる! 11月21日に開幕するカタールW杯の組み合わせ抽選会(1日=日本時間2日、カタール・ドーハ)で森保一監督(53)が率いる日本はスペイン、ドイツ、コスタリカ―ニュージーランドの大陸間プレーオフ勝者と1次リーグE組で対戦することになった。元日本代表FW武田修宏氏(54)は世界屈指の強豪2か国と同組にも決勝トーナメント進出に「チャンスは十分にある」と分析した。

 日本が世界屈指の強豪2か国と同居する「死の組」に入ったことに武田氏は「ドイツもスペインも強いし、厳しいグループだけど、逆に一流国とやれるのは日本にとってよかった。確かに難しい相手ではあるけど、チャンスは十分にあるよ」と、日本の決勝トーナメント進出を予想した。

 中でもチームの成績を占う上でもっとも重要な1次リーグ初戦(11月23日)で激突するドイツについては「ドイツでは日本代表が何人もプレーしているし、相手もやりにくいんじゃないか。慎重な戦いをしてくるはず。それにドイツサッカーやドイツ選手をよく知る(元日本代表MF)長谷部(誠=Eフランクフルト)がいるから長所と短所は明らかでしょ」という。

 さらに武田氏は「日本は(2006年の)ドイツW杯前に対戦したけど、そのときは高原(直泰)が2ゴール決めたよね。追い付かれて引き分けたんだけど、戦えない相手ではないよ。勝敗のポイントはゴールを奪えるかになるけど、スピードのある前田(大然=セルティック)でDFラインの裏を狙い続ければ点を取れる」と指摘した。

 最終戦(12月1日=同2日)で当たるスペインについても「スタイルはわかっているから。東京五輪(準決勝)でもあと一歩(延長後半に失点)だった。五輪にはオーバーエージ枠で吉田(麻也)も酒井(宏樹)、遠藤(航)も出ていたし、最終戦っていうのもチャンスなんじゃないかな」と、スペインが日本戦前に1次リーグ突破を決めていればメンバーを落とす可能性があるため、勝ち点を奪える好機とした。

 また優勝候補については「しばらく(02年日韓W杯を最後に)優勝していないブラジルに期待しているよ。やっぱりしたたかで強い。メンバーも揃っている。あとは最近の国際大会で力をつけてきているイングランドかな」と昨年の欧州選手権で準優勝したチームに注目していた。