オリックスがビッグボスの低迷を心配している。3日の日本ハム戦(京セラ)は同点で迎えた8回に吉田正の2点適時打で4―2と逆転勝ち。開幕ダッシュの失敗を3連勝で巻き返し、中嶋監督は「(吉田正は)本調子じゃなくても結果が出ると上向きになるのかなと思う。一個ずつしっかり返して積み上げていくしかない。貯金できるように頑張ります」と話した。

 日本ハムを踏み台に打線の活気も戻って来たオリックスだが、一方でチーム内からはいまだに1勝止まりの日本ハムを心配する声も…。「あんなオーダーで不満が出ないのかな。初戦(1日)は近藤もスタメン外れていたし、高浜や渡辺も出番が少ない。昨年までレギュラー張っていた選手は面白くないんじゃないか」「ちゃんとプランの裏付けがあって若手を起用しているのかどうか分からない」「二軍みたいなオーダーの日もあるし、相手もカチンとくるんじゃないか」と敵ながらクビをかしげることが多いという。

 セオリー破りの采配と万波、清宮ら若手の積極起用による日替わりオーダー。「ビッグボス」新庄剛志監督は「優勝を目指さない」と宣言しているとはいえ「エンタメも大事だけど、勝負の世界。ファンサービスばかりで結果が伴わないと何をやってるんだ、ってなる。それでも演出を続けられるのかどうか…」と気をもむ声まで聞かれる。

 いずれにしろ優勝した昨年は日本ハムに10勝11敗と唯一負け越しただけにオリックス側にすれば「まあ、こちらとしてはありがたいですけどね」とニンマリのようだ。