ダウンタウンが3日、吉本興業110周年特別公演「伝説の一日」に出演し、大阪・なんばグランド花月(NGK)で漫才を披露した。NGKは17年の「よしもとゴールデンアワー」のMC以来、約5年ぶりだったが、同舞台上での漫才は91年にビデオ「ダウンタウンの流」を発売する際に披露して以来、約31年ぶり。レアなステージに超満員850人の会場はわきかえった。

1912年(明45)4月1日創業の吉本興業の歴史に名を刻む漫才を、ダウンタウンがNGKで見せた。地元の兵庫・尼崎出身で、吉本の養成所NSCの1期生として大阪で人気者になり、NGKの87年11月1日のこけら落とし公演にも出演。東京でお笑い界の天下を取ったトークを大阪のファンの前で披露した。

EPOの「DOWN TOWN」が流れる中、登場した紺のスーツ姿の松本人志(58)とグレーのパーカ姿の浜田雅功(58)。松本は「やりにくいよね。後輩がたくさん見ているじゃないですか」。漫才について「久しぶり。浜田さんが『漫才は金のために』と言って、もうやらない」と言うと、浜田は「お前の方が金持ってるやん」とツッコミながら蹴りを入れた。

クイズネタを進めながら、松本が「NSCの1期生がNGKでけんかするのもなんだしさ」と握手。浜田が「お前が打ち合わせしてくれんから、何を言うか分からん」と言うと、松本は「中年男性としては頑張っているよ」といじった。

そして、松本はクイズを出題。「数年前、俺の父が他界して、家に来て線香をあげさせてくれと言って号泣した芸人は。A浜田雅功。Bまさとし・はまだ」。浜田が「おれ」と答えた。さらに松本が「おっちゃん、ありがとな」と浜田の泣きまねをすると、浜田が「もう、ええわ」とツッコんで終わった。吉本110周年、そして1970年に尼崎市立潮小学校に入学して出会った、2人の52年間の歴史を感じさせる漫才だった。

【小谷野俊哉、三宅敏】

○…2日連続上演の明石家さんま(66)による「さんまの駐在さん」が大トリ。前日は、ナインティナイン岡村隆史(51)が第1子誕生を電撃発表も、詳細は明かさず。この日、さんまが出産日などを迫り、岡村は「2月に生まれた」と打ち明けた。さんまは前日、風呂の入れ方などを指導したといい、これに岡村は「お風呂も入れてますし、オムツも替えてます」。さんまは「ほな、鼻で笑ってたんか」とつっこみつつ、あらためて祝福した。今田耕司(56)はこの日、出産祝いを買いに出たと明かした。

○…多発性骨髄腫と闘う漫才師宮川花子(67)が、約3年ぶりに聖地NGKへ登場。夫大助らとともに、赤い車風に仕立てた車いすに乗り、吉本新喜劇に出演した。達者なしゃべりは健在で「ここ3年ぶりやわ~」「1人でええ言うたけど、夫もきました。この人、一応、二刀流。庭掃除も、家のこともやるし。本職は何か知らんけど」などと、花子節でわかせた。現在は寛解状態も、月1回の投薬を続け、漫才復帰を目指す。