巨人・桑田真澄投手チーフコーチ(54)が、1―3で敗戦した5日の広島戦(マツダ)後、この日先発して6回3失点だった戸郷翔征投手(22)を称賛した。

 今季2勝目をかけて登板した戸郷は、初回に坂倉の適時打で1点を失ったものの、その後は粘り強い投球で5回まで無失点。4回には自らのバットでチーム初得点を奪う適時打を放った。

 一方で「鬼門」としていた試合中盤以降には課題も…。同点で迎えた6回、2本の安打で一死一、三塁とされ、松山に痛恨の適時打を浴びて勝ち越し点を献上。なおも一死一、三塁のピンチとなると、続く会沢が放った内野ゴロの間にさらに1点を奪われ、この回限りで降板となった。

 それでも、若き右腕の成長ぶりは首脳陣の目にしっかりと映った。桑田コーチは「打つ方も打点をあげて、バントもしっかり決めた。今日も立ち上がり良くなかったんですけど、しっかりと微調整しながらね、調子を上げていったので、すごい良かったと思います」と好評価。さらには「すごく強い意識を持ってコースに投げようとしているので、見ていて本当に成長したなと思いながら見ていましたけどね」とうなった。

 戸郷自身は「9回完投」を大きな目標に掲げていただけに「6回ですね、もう少しあそこの場面で粘れていたら展開が変わっていたと思うので、次は粘りを意識した投球をしたいと思います」と反省。この日の投球内容を糧にさらなる成長を図り、次こそは完投勝利を目指す。