ボクシングのヘビー級3団体統一王者でウクライナ出身のオレクサンドル・ウシクが故郷のクリミアで受賞した勲章を剝奪されることになった。

 ロシアは2014年にウクライナ領のクリミアを併合して実効支配。ウクライナをはじめ、西側諸国は併合を承認していない。こうした中、ロシアメディア「チャンピオナット」は「オレクサンドル・ウシク、クリミアの勲章を剝奪へ」と題する記事を掲載。「ヘビー級王者のオレクサンドル・ウシクは『義務への忠誠』の勲章を剝奪されることが決まった。これは、クリミア共和国のウラジミール・コンスタンティノフ国務院議長が発表したものだ」と報じた。

 その上で、同議長が「国務院はクリミア共和国法の草案を作成しており、それに基づき最高位を含む同賞の受賞者の中で道徳的権利を失った人物から同賞を剝奪する予定である」とコメントしたことを伝えている。

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、ウシクは首都キーウ(キエフ)の領土防衛隊に入隊。その後、前統一王者のアンソニー・ジョシュア(英国)との再戦の準備を始めることを表明しており、早ければ6月にも試合が行われる見通しとなっている。