上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)が大詰めを迎えている。4月7日放送の第111回では、上白石さんが演じる安子が再登場。ロバート(村雨辰剛さん)と渡米した後の暮らしが描かれたほか、幼少期のるい(古川凛さん)と和解し、抱擁する姿も映し出された。
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演出を担当した安達もじりさんによると、上白石さんが演じる安子の再登場は「台本にあった仕掛けで、藤本(有紀)さんの構想によるもの」だといい、ドラマ全体のクランクアップ数日前に撮影された。「(上白石さんは)撮影現場に入った瞬間、涙ぐむくらいの(感慨深い)様子で帰ってきてくださいました。上白石さんの場合は、(個人の)最初のクランクアップから半年近くたっていたため、『安子になれているか?』とご本人も不安がられていましたが、完璧に“安子”でした」という。
上白石さんの撮影現場には、深津さんと川栄さんも顔を出した。これまで3人は、ポスタービジュアルの撮影などで一緒になることはあったが、本編の撮影現場で顔をそろえることはなかった。「3人がようやく現場でそろうことができた貴重な1日で、上白石さんも『帰りたくない』と言ってくださいました」と安達さんもしみじみ振り返った。
安子が幼少期のるいを抱きしめるくだりは、衝撃的な幕引きとなった「安子編」ラストシーンへのアンサーとなる場面だ。るいが閉ざした扉を開けると、雨上がりの空が広がっており、母娘の関係が完全に修復されたことが表現されているようだった。
制作統括の堀之内礼二郎さんは、「上白石さんの(安子編の)最後が悲しい場面であったことが、物語の構成上必要なことだと分かりつつも、個人的にも申し訳ないような気持ちがありました。上白石さんがあのシーンを演じてくれたことによって、自分の気持ちとしてもすごく救われたんです。歓びの涙のシーンを上白石さんの最後にできて、すごくうれしかったです。見てくださる方も、森山良子さんの安子ではなく、上白石さんの安子が、もう一度るいと抱き合えたことで、埋められた部分があったのではないでしょうか」と感慨深げに語った。
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