日本の至宝の行く末は――。WBAスーパー&IBF世界ミドル級の王座統一戦(9日、さいたまスーパーアリーナ)でゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に敗れた村田諒太(36=帝拳)は王座陥落。今後の進退に注目が集まる中、同ジム・本田明彦会長(74)が〝最後〟をにおわせた。

 日本ボクシング史上最大の興行規模と言われたイベント。大会をプロモートした本田会長は「みんなに感謝。終わった後にお客さんが一人も帰らなかった」と成功を喜び、これまでの道のりを「最終章として成し遂げなければと思っていたので充実感はあります」と振り返った。

 敗れた村田については「まさか、またやるとは言わないと思う」と私見を述べつつ「たぶん勝っても負けても最後だと思ってやったと思う。俺もそうだし、村田もそう」と話した。また、今後について「もともとボクシングをやっているより他の社会で生きたほうが大成するし稼げる。個人的なスポンサーもすごいから」と村田の人間性を褒めちぎった。

 もう一度、リングの勇姿は見られるのか? 本田会長は「ボクサーとして? それはないんじゃないですか」とやんわり否定しながらも「アイツのことだから『またやります』とか。(もしそう言ったら)どうぞ勝手にって」と笑顔を見せた。