芸能界で性加害報道があとを絶たない。映画監督兼俳優の榊英雄氏(51)を皮切りに、俳優の木下ほうか(58)、さらに7日発売の「週刊文春」では映画プロデューサーの梅川治男氏(61)の名前が取り沙汰された。

 もっか大きく扱われているのは、映画「愛のむきだし」や「冷たい熱帯魚」で知られる園子温監督(60)。トップ女優の吉高由里子(33)までもが、この件について言及した。

 吉高は6日にツイッターで「はぁ…なんかそんな件で名前を聞きたくなかった方々が…よくない。優越ある地位を利用して夢に向かう姿を欺くなんて。本当に残念」と投稿。続けて「被害者の方は名前を見るだけで深く長く強く苦しむんだから 悲しいや そんな世界だと思われてしまう 真摯に熱意をもって作ってる方達に失礼です」と怒りをにじませた。
 
 名前こそ出していないが、吉高は、園監督の2006年の映画「紀子の食卓」で芸能界デビュー。投稿のタイミングからして、園監督のことを指すものと思われる。

 園監督の女性に対する奔放ぶりは、様ざまなメディアで報じられているが、当人は一連の騒動を謝罪しつつ、口火を切った「週刊女性」の記事に反論し、法的措置も辞さない構えを見せている。

 他方で、園監督ひとりが悪者かと言えば、そうではない。同監督に女性をアテンドしたり、暗黙の了解とばかりに、いかがわしい場面をスルーしてきた〝取り巻き〟にも問題がある。

 中でもひどいのは、園監督の威光をバックに〝ごっちゃん〟してきた連中だ。映画関係者の証言。

「映画会社のスタッフもグルのようなものでした。園監督に〝つなぐ〟という名目で無名女優に肉体関係を要求した人もいる。その男は園監督と一緒に渋谷の〝秘密バー〟に行って、よくハメを外していましたね」

 性加害では立場的上位者が下の立場の女優に「芸能界はこういうところ」「これくらいのことをしないと成り上がれない」と吹きこんで、NOが言えない状況を作り出すケースが多い。

「そういう時でも、監督の〝取り巻き〟は制止するどころか、一緒になって『売れた女優はみんなやってるよ』などと、サポートに回るんです」(同)

 この手のゲス行為は業界でもほんの一握りの集団がやっていることにすぎない。前出吉高が「真摯に熱意をもって作ってる方達に失礼」と語るように、真っ当に仕事している人たちにしてみれば、とんだ風評被害だ。

 この機会に膿を出し切るほかない――。