新日本プロレス5月1日福岡ペイペイドーム大会で激突するIWGP世界ヘビー級王者オカダ・カズチカ(34)と挑戦者の内藤哲也(39)が10日、決戦への思いを明かした。

 オカダは9日両国大会で「NEW JAPAN CUP」覇者のザック・セイバーJr.の挑戦を退けV3に成功。次期挑戦者にはNJC準決勝で敗れた内藤を指名し福岡決戦が決定した。

 この日の会見には両雄が揃って出席した。朝10時開始の会見は超夜型人間・内藤にはかなりの鬼門だったようで、なぜか車を近隣のホテルの駐車場に停めてしまうなどてんやわんやで遅刻ギリギリで到着。「まだとても眠いけど、なんとか間に合いましたよ…」と目をこすりつつ「最近俺は『今』ってフレーズをよく使うし大事にしてるんですけど、今を大事にするのは未来につながる。確かに俺の目標は来年1月4日の東京ドームのメインイベントではあるけど、目の前のNJCを頑張った結果オカダから指名を受けた。今を大事にすることって未来につながるなと改めて思いました。目の前の敵をしっかり見て、未来に向けて一歩、いや2歩3歩前進したいなと思います」と豪語した。

 受けて立つオカダは「NJC覇者は倒しましたので、次は僕を倒した内藤さんですね。今年に関しては1勝1敗ですけど、3度目の戦いをしてしっかり勝って、次の未来に進んで行こうかなと」と雪辱に意欲。団体にとって21年ぶりの福岡ドーム大会となるが「21年前よりも今の新日本プロレスの方が面白いと思いますし、また『あの時はプロレスを見てた』という人たちに戻ってきてもらえるような福岡ペイぺイドームにしたいと思います」と意気込んだ。

 2月札幌大会でのIWGP世界王座戦ではオカダが、3月大阪大会のNJC準決勝では内藤がそれぞれ勝利を収めている。わずか4か月で3度目のシングルマッチにオカダは「毎月のようにやってますけど、それはそういう相手だと思ってますので。強い相手とやるのがこのベルトをかけた戦いだと思ってますし、お互いが強ければ戦うっていうのは何回でも起きることだと思うので。5月から先もあるかもしれないし、何度も戦うにふさわしい相手だと思ってます」と挑戦者の実力を評価。内藤も「俺はオカダとのロックアップが大好きなんですよね。確かにこんなに短いスパンで何回もオカダとシングルマッチをするのは初めてなのでいろいろと考えることは多いですが、決まった以上、オカダとのシングルマッチ、そしてロックアップを楽しみたい」と歓迎した。

 通算戦績も6勝6敗のタイとなっている両雄は、お互いにとって特別な存在だ。オカダが「初めて『新日本プロレスってすごいな』と思わせてくれた先輩」と評すれば内藤も「どういう存在か…う~ん、目ざわりな存在ですかね。悪い意味ではなくて。常に嫉妬の対象でした」と振り返る。ともに強烈に意識しあってトップレスラーへの階段を駆け上がった2人の試合は、掛け値なしの黄金カード。新日本プロレス旗揚げ50周年のメモリアルイヤーを彩る抗争は、どちらに軍配が上がるのか――。