俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)に八重役で出演している新垣結衣さん。八重は、小栗さん扮(ふん)する主人公・義時(小四郎)の初恋相手で、第13回「幼なじみの絆」(4月3日放送)では、その思いを受け入れる姿が描かれた。八重を一途(いちず)に思い続けた義時の姿は、新垣さんの目にはどう映っていたのだろうか。13年ぶりに共演となった小栗さんの印象と合わせて語ってもらった。
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「鎌倉殿の13人」は61作目の大河ドラマ。脚本は、2004年の「新選組!」、2016年の「真田丸」に続き3度目の大河ドラマ執筆となる三谷幸喜さんで、後の鎌倉幕府の二代執権・北条義時が主人公。野心とは無縁だった若者が、いかにして武家の頂点に上り詰めたのかを描く、予測不能のエンターテインメント作だ。
演じる八重は義時の初恋の人で、源頼朝(大泉洋さん)の最初の妻。ドラマには第1回「大いなる小競り合い」(1月9日放送)から登場し、平家を恐れる父・伊東祐親(浅野和之さん)と愛する頼朝との間で板挟みとなり、苦悩する姿が描かれてきた。しかし、祐親は頼朝の軍勢に敗れ、その後、頼朝の命を受けた善児(梶原善さん)によって、暗殺。残された八重は、義時が所有する江間で暮らすことになり、やがて、義時の思いを受け入れる……。
初恋を貫いた義時。八重役の新垣さんはどんなところに魅力を感じたのだろうか?
「義時の魅力は真っすぐさだと思います、(八重が)振り向いてくれなかったとしても、幼なじみとして昔から抱いてきた思いはずっと変わらないし、大事にしたいっていうふうに言ってくれて。八重が義時に対して、素っ気ない対応をしても、見返りを求めるわけでもなく、思いを尽くしてくれる姿とか、そういう真っすぐさです」
劇中での義時は、特に八重の前では純粋で真っすぐ。新垣さんいわく「少年のようなまなざしと、あふれる爽やかさと若々しさ」がある。時に年上の八重からすると「親戚であり、幼い頃から見てきた弟のよう」に見てしまっても不思議ではない。
そんな義時から好意を向けられ、八重が感じたのは「戸惑い」だったという。
「今までの関係性があるからこそ、素直に受け止められないっていうのもあるし、信じられない。最初は義時がお土産を持ってくるたび、ちょっと迷惑に思ったり、物陰から見ているのを発見して、『えっ?』ってなったり。そういうシーンもたくさんありましたけど、嫌悪というよりかは、思いを信じられないという戸惑いを感じながら私は演じていました」
それでも義時の「八重さんの背中が幸せそうなら、私は満足です」との言葉をきっかけに思いを受け入れた八重。新垣さんは、今後について、「これまで、ほぼほぼ笑顔が見られなかった八重さんが、それ以降はガラッと変わって、笑顔が見られるようになっていると思います」と予告する。
さらには「義時がずっとそばにいてくれたことで、この物語の中での八重さんは、人生でたくさんの経験をさせてもらったし、幸せな時間を過ごせていると思います」と感謝する新垣さん。義時役の小栗さんとは、2009年の連続ドラマ「スマイル」(TBS系)以来、13年ぶりの共演作となった。
「小栗さんの印象は変わりません。役は『スマイル』のときと全然違うのですが。前回は共演シーンもそんなになかったので、これだけ長い時間一緒に過ごしたのは初めてで、役柄として向き合えて、光栄だなって思いながら撮影期間を過ごしてきました。(小栗さんは)本当に周りを見ているし、すごく気にかけてくれるという印象が当時からありまして、変わらないですね。(また共演できて)ありがたかったです」
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