福岡・博多を拠点とするアイドルグループ「HKT48」が10日、ライブツアー東京公演を行った。冒頭からセンターとして登場したのは、元「IZ*ONE(アイズワン)」の矢吹奈子(20)だ。日韓ガールズグループでの活動を終え、昨年5月にHKTに復帰。公演では観覧に訪れた“OG”指原莉乃を前に涙したことも明かされたが、本紙には重圧に悩みつつも“新生HKT48”をけん引する覚悟を口にしていた。

ライブツアーは2019年7月から10月の九州ツアー以来、約3年ぶり。今月8日の神奈川公演からスタートし、東京公演では昼夜でそれぞれ35曲をパフォーマンスした。

 今回のツアーは公演ごとにゲストとして48グループが登場し、東京公演ではAKB48が出演。「ヘビーローテーション」では、AKBの本田仁美と矢吹の“Wセンター”が実現した。

 2人は18年10月に48グループの活動を休止し、日韓ガールズグループ「IZ*ONE」のメンバーとして奮闘。昨年4月に2年半の活動を終えて韓国から帰国し、それぞれ復帰した。

 本田はAKBの最新シングル「元カレです」(5月18日発売)で初センターを務めれば、矢吹も最新アルバム「アウトスタンディング」のリード曲「突然 Do love me!」でセンターに抜てき。異国の地での経験を経て、中心メンバーとして活躍している。

 今回のツアーでも、矢吹はオープニングからセンターとして登場。指原莉乃や宮脇咲良らの卒業後、グループをけん引する存在として期待を寄せられている。

 この日の昼公演は、その指原と1期生の村重杏奈が観覧。矢吹は「見てると思ったらすごく緊張してしまったけど、『よかったよ』と言ってもらえたので、うれしかったです」と告白。終演後に指原が楽屋を訪れた際、涙を流してしまったことに「安心とか、いろんな感情がこみ上げてきて…」と振り返った。

 昨年結成10周年を迎え、世代交代の渦中にあるHKT48。1、2期生の卒業も続く中で、3期生の矢吹はプレッシャーとも闘ってきた。

 8日の神奈川公演後、矢吹は本紙取材に「これまで引っ張ってくださった先輩方が卒業してから、初めてのツアー。自分は引っ張っていかないといけない立場ですし、『私で大丈夫かな?』と不安でいっぱいだった」と素直な気持ちを吐露。それでも「初日(公演)を終えて…達成感があったというか。みんなを引っ張っていけたかなと、ちょっとだけ実感を持てました。このツアーを通して、もっと引っ張っていけるような存在になれたら」と力強く誓っていた。

 東京夜公演のアンコールでは、決定済みだった5月1日の愛知公演(愛知県芸術劇場)、5月7日の熊本公演(熊本城ホールメインホール)に続き、追加として6月10日の大阪公演(大阪国際会議場)が新たに発表された。

 矢吹は「皆さんのおかげです! ありがとうございます」とファンに感謝していた。