故藤山寛美さん(90年に60歳で死去)の「三十三回忌追善 喜劇特別公演」(5月3~26日、大阪松竹座、7月1~25日、東京・新橋演舞場、10月1~23日、京都・南座)の製作発表が11日、大阪市内で行われた。寛美さんの娘で女優藤山直美(63)、孫で俳優藤山扇治郎(35)が出席し、抱負を語った。

大阪、東京公演は「愛の設計図」「大阪ぎらい物語」、京都公演は「えくぼ」「はなのお六」を上演する。昭和の喜劇王と呼ばれた寛美さんをしのび、いずれの公演でも「〈映像〉藤山寛美 偲(しのぶ)面影」を届ける。

扇治郎が子役時代に共演して以来、公演をともにするという直美は、おいへ「まかり間違って、佐々木朗希みたいになってくれたらな」。プロ野球史上16人目の完全試合を達成したロッテ佐々木朗希投手の偉業を重ね合わせて、「あの子、うまいよなと言われる喜劇役者になってくれたらね。完全試合は無理でも、ビシッと3つぐらい三振をとれる喜劇役者になってほしい」と大飛躍へエールを送った。

3歳のときに祖父が亡くなり、記憶にないという扇治郎は「祖父がやっていた作品を通して学んでいきたい。何よりもお客さんに喜んでいただきたい」と気合を入れた。